努力量ではなく、「過程」に目を向ける
「努力は必ず報われる」とはよく言いますが、もちろん必ずしも報われるとは限りません。
できるだけの努力はしたのに結果が出なかったというのはよく聞く話です。
明石家さんまさんが「努力が報われると思っている人は見返りを求めてしまっている」と言うように、「努力すれば報われる」と思っている人は、常に結果だけを見てしまっています。
「成功する」という見返りを期待して努力していた場合、結果が出なかった時に全てのモチベーションを失ってしまう可能性があります。
では、どのような心持ちで努力を続ければ良いのでしょうか?
それは、「自分のしてきたことを褒める」ということです。
具体的な例として、「この参考書だけは何があっても終わらせる」と決めて、その参考書をどのように終わらせるのかという戦略も考えます。
そして、それがを成し遂げた時にいったん自分を褒めてあげるということ。たとえ結果が出ても出なかったとしてもです。
こうすることで、「自分には才能がなかった」と、自分の元から持つ能力を否定せずにすみます。
人は、自分が生まれ持った才能に劣りを感じると、その瞬間からやる気がどんどん落ちていく生き物です。
ですが、今は才能ばかりがもてはやされ、途中の努力に目を向けられることが少ない世の中です。
能力を褒められると、「自分の才能が優れているから褒められたんだ」という思考回路になり、新たなことを挑戦する気が失せやすくなります。
もし新たなことを始めてミスをすれば、褒められた「才能」を失う可能性が生まれるからです。
なので、何かに成功した時にも「自分は才能があるすごい人間だ」というふうに思ってしまうのはよくありません。
その成功は何が原因で成功したのかを考えることが1番大切です。
あの時にこういう選択をして、このような戦略を立てて物事を進めてきたから成功したんだな、と自分が進めてきた過程を褒めることが大事だということです。
自分の才能にこだわらないように注意することで、何回でも挑戦する意欲が湧いてきます。
先ほど、人は自分に才能が無いと分かった途端やる気が失せる生き物だと言いましたが、次にする行動に迷った時もモチベーションがかなり低下します。
努力の最中で「次は何をすれば良いんだっけ?」と迷わないように、意識して「過程」を考えていきましょう。